4月28日4時30分、牡牛座8度で新月となります。(数え度数です)
勢いよくスタートを切り、新しい環境に飛び込んでいった牡羊座の季節が過ぎ、太陽が牡牛座を巡るこの時期には、マイペースな心地よさや安定感を大切にしたくなります。
ゆっくりでも確実な成果を目指したいという気持ちが芽生えてきます。

新月図の特徴
東京で新月図を作成すると、アセンダントは牡羊座にあり太陽・月は1ハウスに位置します。
牡羊座は12星座の始まりのサインでもあり、「再定義して新たに踏み出す」ことを示唆しています。
●新月は火星、冥王星とTスクエア
チャートルーラー(Ascの支配星)の火星は4ハウスにあり、新月とはスクエアの位置にあります。
さらに、火星は10ハウスの冥王星(水瓶座)とオポジションの位置にあり、全体としてTスクエアを形成しています。
火星と冥王星のオポジションは、内的側面と社会性との間での強い緊張とエネルギーのやり取りを象徴し、ストレスの多い配置です。
この緊張は、家庭や内面の安定を求めながらも、社会的役割や立場を見直さざるを得ないという状況を映し出しています。
Tスクエアのフォーカルポイントに位置する新月は、火星・冥王星オポジションの緊張のエネルギーを解決するべく、牡牛座らしく安定的で安心感のある自分らしい人生を再定義し、スタートさせようとしています。
この新月のTスクエアは、「一見バラバラに見える三方向の力を、自分らしい価値観で統合していく」ことを促しています。
それは簡単なことではありませんが、だからこそ、本物の自分に出会うタイミングでもあるのです。
牡牛座は地の不動サインです。直観や感情ではなく、体感や本物の心地よさを大切にゆっくりと進んでいきましょう。
●火星・冥王星オポジションの緊張を調停する土星・金星・海王星
さらに注目すべきことは、この火星・冥王星の緊張に対して、魚座の土星と金星の合、牡羊座の海王星がトラインで調停の位置にあることです。
対立するエネルギーに対して、魚座の金星・土星は柔らかで確かな美的感覚や愛を、牡羊座海王星は、直観的なヴィジョンを与え、緊張を緩和してくれています。
金星と土星の合は、感受性や優しさを現実の中で形にしていく持続力を意味し、海王星の存在は、闘うのではなく委ねる、受容するという柔らかな選択肢を思い出させてくれます。
なお、土星・金星・海王星はいずれも、無意識を象徴する12ハウスに位置しています。
これは、外側から得る刺激やエネルギーに頼るのではなく、自分の内面にある静かなリソースや感受性に触れることで、Tスクエアによる緊張をやわらげていくことができる、というメッセージでもあります。
魚座の金星・土星と、獅子座の火星のトラインはアウトオブサインですが、金星・土星はAPポイントという強力な位置にあるため、トラインのエネルギーは届くと考えています。
この新月は、内なる欲求と社会的に求められる変容の間で緊張があり、葛藤しながらも、自分らしい在り方を築くための再出発を象徴しています。
自分のペースで、「自分はこう生きる」と思える確かさを育てていくこと。
それこそが、牡牛座新月のもたらす種まきであり、本質的な安心感と豊かさへの鍵となるでしょう。
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