6月25日19時31分、水の星座・蟹座4度で新月を迎えます。
つい先日の6月21日は夏至でした。
太陽が蟹座0度へと移動し、北半球では一年で最も昼が長く、太陽の南中高度も最も高くなります。
夏の始まりを告げる節目ではありますが、今年はその前からすでに真夏日が続き、季節の勢いの激しさを感じている方も多いかもしれません。
蟹座は、水のエレメントに属する活動サインです。
感情を大切にして繋がりを育み、大切なものを守り慈しむ性質を持つ星座です。
家庭や家族、心の拠りどころとなる場所、そして安心して感情を表現できる内なる居場所も蟹座が司る領域です。
6月10日には、拡大と成長を司る木星が蟹座に入り、このサインの持つエネルギーがさらに豊かに広がり始めました。
木星は蟹座において「高揚(エグザルテーション)」の座にあり、その力を存分に発揮できるとされています。
今回の新月は、個人的な感情の安定とともに、家族や大切な人とのつながりを改めて感じる時です。
自分自身の感情をケアし、心の居場所を丁寧に育てていくきっかけとなるでしょう。
また、月は蟹座の支配星でもあるため、今回の新月は無意識層にも深く働きかけるインパクトの強いタイミングです。
優しさや安心感に満ちた空間を、自らの手で再構築していく。
そんな重要な節目として迎えたい新月です。

新月図の特徴
今回の新月図では、蟹座に太陽・月・木星・水星の4天体が集中し、感情のエネルギーが非常に強調されています。
蟹座が持つ、育む、守る、共感する・・・といった性質が、個人の内面にとどまらず、社会的な状況の中でも表現されやすい時期となっています。
新月は第6ハウスで起こり、ここは仕事、日常業務、セルフケア、奉仕などの領域を意味しています。
この領域に蟹座の3天体が集まることで、感受性や情緒的な関わりを現実の活動や役割の中で生かしていくことが求められ、またそれが可能になるでしょう。
たとえば職場や日常の人間関係において、思いやりを持って他者と関わること、ケアやサポートへとつなげていく姿勢が重要になります。
東京で作成した新月図では、アセンダントは山羊座に位置し、チャートルーラーである土星は牡羊座1度にあり、海王星とコンジャンクション(0度)。
この土星・海王星は、太陽・月・木星に対してスクエア(90度)を形成しています。
牡羊座らしい勢いのあるエネルギーで、理想(海王星)を現実化したいという強い意志(土星)と、蟹座の感情的な安心や共感との間に、緊張関係が生じています。
ここでは、理想と現実、感情的安定のバランスが問われるでしょう。
この土星・海王星の結びつきは、太陽・月・木星に対してスクエア(90度)を形成しています。
牡羊座らしい勢いのあるエネルギーで、理想(海王星)を現実化したいという強い意志(土星)と、蟹座の感情的な安心や共感との間に、緊張関係が生じています。
ここでは、理想と現実、自己実現と感情的安定のバランスが問われるでしょう。
また、このスクエアは、情報や思考・学びの場である3ハウス(牡羊座の土星・海王星)と、実際の奉仕や日常業務を担う6ハウス(蟹座の新月・木星)との間に形成されており、
「頭の中のイメージや理想」と「実際に手を動かして行う日々の活動」の間に、すれ違いや摩擦が生まれやすい配置ともいえます。
考えすぎて動けなくなる、または気持ちが先走って現実とのギャップに苦しむ――そんな傾向が浮かび上がるかもしれません。
一方で、新月と木星はMCとトライン(120度)の調和的なアスペクトを形成しており、日常的な業務において発揮する個人的な安心感や感受性が、キャリアや社会的役割といった公的領域に自然と接続されていく可能性を示しています。
また、新月は乙女座の火星とセクスタイル(60度)をとり、緻密な実行力のサポートも得られます。
この火星は、MC(蠍座)のサブルーラーでもあり、社会的役割や目標達成において重要な推進力となる天体です。
さらに、新月と木星、MC、火星はマイナーグランドトライン(小三角)を形成。
個人的な意図や願いが、具体的な行動力を得て、社会的な成果へと結びつきやすい構図なっています。
この新月を活かすために感情の繊細さを抑え込むのではなく、それを丁寧に扱い、他者や社会との関係性の中で活かしていくこと。
一人ひとりの感受性が日常の中でどのように作用し、どんな影響を周りに与えているのか。
そのことに静かに意識を向けながら過ごすことで、蟹座新月のもたらす癒しと再構築の力を、より深く受け取ることができるでしょう。
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