· 

乙女座新月のメッセージ~揺らぎのなかに秩序を見つけ前に進む

🌑823156分、乙女座0度で新月を迎えます

 

太陽はこの日、午前534分に乙女座へ入ったばかりです。

そこから秋分の923日まで、乙女座のエネルギーで満ちています。

経験したことのないほどのこの夏の暑さ!!

乙女座の季節は、真夏から秋へと向かう転換点で、夏休みが終わる8月の終わり頃には秋の気配がありました。

今では、「本当に秋は来るのだろうか?」と、自然のリズムさえ疑いたくなるような感覚を覚えます。

 

乙女座のテーマは、「奉仕」と「貢献」です。

自己犠牲ではなく、「自分の実際的な能力を用いて、他者や社会の役に立つこと」を意味します。観察力と分析力、細部に目を向ける慎重な性質が乙女座の核となります。

 

今回の新月は、乙女座0度台という純粋な乙女座の入り口で起こり、しかもホロスコープ上では8ハウス(深層心理・変容・他者との深い関わりを示す)に位置しています。

この配置は、自分の内側と深く向き合いながら、外の世界に対する自分の役割や「貢献のかたち」を見直す機会となるでしょう。

 

・今の働き方は、自分の価値観と一致しているか?

・自分のスキルや能力を、本当に活かせているのか?

・細部にこだわりすぎて、本質を見失っていないか?

 

そんな問いを投げかけてみると、秋分までの約一ヶ月のテーマが見えてくるでしょう。

また、乙女座は自己管理ともかかわります。乙女座新月は、整えることから始めるスタートを示唆しています。

自分の感覚に正直に、日々の活動の見直しの積み重ねが大きな変化につながっていくはずです。

 

 スター新月図の特徴

 今回の新月は、乙女座0.22度で起こります。

東京で作成した新月図では、アセンダントは山羊座。

太陽と月はともに8ハウスに位置しており、太陽は8ハウス、月は7ハウスのルーラーとなります。

 これは、「他者との関係を通して表面的な意識を超えた深いテーマに向き合うタイミング」がこの新月の主要なテーマであることを示しています。

 

◆ ヨッド~変容と適応を求められる新月

新月の太陽・月は、水瓶座の冥王星と牡羊座の土星・海王星とそれぞれインコンジャンクト(150度)を形成。

さらに、冥王星と土星・海王星はセクスタイル(60度)をとり、「ヨッド(神の手)」と呼ばれる二等辺三角形の配置が描かれます。

 

このアスペクトは「避けられない変化」や「宿命的な転換点」を象徴し、太陽・月には強い自己調整のプレッシャーがかかります。

冥王星と土星・海王星が提示する「理想」と「進化」に対して、乙女座の太陽・月は、現実的かつ実務的に応えようとする――そんな緊張感の高い構図です。

 

このような圧力に対し、一筋の知的な光明として浮かび上がるのが、新月のディスポジターである水星の存在。

水星は、自己表現の力が高まる獅子座にあり、太陽とはミューチュアル・リセプションという相互強化の関係に。

さらに、天秤座の火星とセクスタイルをとることで、「考えたことを現実へとつなげる推進力」も後押しされます。

 

この水星は、揺らぎの中にあっても、言葉・知性・対話を通じて方向性を見出すための鍵となるでしょう。

 

つまりこの新月は、「変化に適応するための再構築」と「現実に根ざした理想の追求」という二重のプロセスを、私たち一人ひとりが歩むタイミングなのです。

 

🌞🌙 乙女座の太陽・月

形にしたい、役に立つものへと仕上げなければならない。

そんな実務的な意欲が自然と湧き上がります。

「現実的な最適化」への意識と強制力が強まるときです。

 

水瓶座の冥王星

「これからの時代にも通用する実務的な対応力を求む!!」

過去の延長線にない、新しい構造をつくるための変容を促します。

 

♄♆ 牡羊座の土星・海王星

夢と現実をつなげるタイミング。

理想に形を与え、責任ある行動へと進む力がサポートされます。

 

冥王星と土星・海王星のセクスタイルは、「未来的な理想を、責任ある形で現実化する」という建設的な可能性を示しています。

しかし同時に、それは現状の否定と刷新を伴うという困難さも内包しています。

 

◆ 新月に課される課題

新月の太陽・月は、ヨッドの焦点となり、冥王星と土星・海王星の両者から強い方向づけを受けます。

つまり、「理想と改革」に突き動かされながらも、乙女座らしく丁寧で冷静な現実処理と再構築が求められるという困難に直面し、内面的な葛藤を抱えることになります。

 

さらに、新月は双子座の天王星とスクエア(90度)を形成しています。

この配置は、突発的な変化や予想外の状況による揺さぶりを意味し、「几帳面に整えたい」という乙女座の性質とは相容れず、激しく衝突します。

 

変革への圧力(冥王星)、理想の現実化(土星・海王星)、突発的な変化(天王星)、という複数の力が交差する中で、「自分の現実的・社会的な役割の果たし方」を見直すよう促す新月です。

一度壊してでも、新たに整えるタイミングです。

それは、感情や情熱といった曖昧なものではなく、冷静な実務力と秩序によって導かれていく必要があります。

 

📝 この新月が私たちに問いかけること:

「再構築するべき現実」は、何か?

「変える勇気」を持てる場所はどこか?

「自分の実務力」は、どこに、どう活かせるのか?

 

この新月は、「秩序をつくり整える」ことで安定を得ようとする乙女座の意志に対し、冥王星、土星・海王星、天王星が、さまざまな変化と課題を突きつけてきます。

 

けれども、整えるということは、なにも完璧に形をそろえることではなく、自分のなかにある揺らぎや混乱を、少しずつ受け入れていく作業なのかもしれません。

答えがすぐに出なくても、迷いながら進むこと。

混沌のなかにも、自分なりの秩序をみつけて前に進もう。

 

それこそが、この乙女座新月が私たちにそっと教えてくれる未来への対応力なのではないでしょうか。